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明日、5月9日は母の日です。

青物横丁、品川シーサイドから徒歩5分

おかの針療院、岡野です。

母親を歌った歌はたくさんありますよね。

母親を歌った歌といえばといえばさだまさしの「無縁坂」だろう、と以前から思っていました。

しかし、最近、「無縁坂」に引けを取らない恐ろしく深みのある母親を歌った歌があることに気づきました。

それは宇多田ヒカルの「花束を君に」です。

宇多田ヒカルといえば最近、シン・エヴァンゲリオンの主題歌の「One Last Kiss」を歌っていました。

この曲も映画のテーマを非常に深く表現していて素晴らしい曲ですよね。

「One Last Kiss」の歌詞やMVの雰囲気とシン・エヴァのテーマが非常にリンクしていて、よくここまで映画のテーマを読み取って主題歌として表現したな、とちょっと感動すら覚え、今更ながら宇多田ヒカルの生い立ちを公開情報から調べつつ曲を聞き始めました。

そこで巡り合ったのが「花束を君に」です。

この曲は2016年4月15日に「真夏の通り雨」とともにリリースされました。NHKの朝ドラの主題歌になっていた曲なのでご存知の方も多いと思います。

そもそも2010年から彼女は音楽活動を休止していてその復帰する際の最初の曲がこの曲です。

そして宇多田ヒカルが活動休止中の2013年8月に母の藤圭子を悲しいかたちで亡くしています。

そして翌年の2016年「花束を君に」をリリースするのですが、この曲の歌詞を読むと、母親との別れの曲だということがわかります。そして同時にリリースされた「真夏の通り雨」も母親を失った彼女の悲しみと喪失感がテーマとして根底にある曲であることがわかります。

そのことについては宇多田ヒカル自身が各種のメディアのインタビューで語っています。

「花束を君に」の冒頭の歌詞だけ見てみます。

普段からメイクしない君が 薄化粧した朝

始まりと終わりの狭間で

忘れぬ約束した

普段からメイクしない君の「君」が母親のことでしょう。

そして薄化粧というのが「死化粧」なのだと思います。

なぜか?

始まりと終わりの狭間というのが別れの始まり、生の終わりの狭間、と読み解くと、葬儀や告別式などを想像しますが、彼女の母親は葬儀をすることを拒否していたそうなのでまさに母親の亡骸との最期の別れの時のことをこう表現しているのでしょう。そこできっと宇多田ヒカルは母親の藤圭子に何かを誓ったのかもしれません。

まとめると、これから火葬される間際の棺の中に死化粧をしていつもより綺麗に見える母親の亡骸に思いを馳せる彼女の姿を冒頭の歌詞で表現していると読み取れます。

この歌詞すごくないですか?

この場面を客観的に認知してこの場面の中にあるディテールを抽象化して上記の歌詞にまとめるのは並大抵の表現力じゃないですよね。

「花束を君に」と「真夏の通り雨」を聴いてぜひ明日、5月9日、母の日を多くの人に迎えてほしいと思います。

自分の母親について色々考えるきっかけになればと思います。


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